『X-メン』来日記者会見
 2000年8月2日(水)帝国ホテルにて
●出席者:ファムケ・ヤンセン、ジェームズ・マーズデン、アンナ・パキン
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【挨拶】

■ジェームズ・マーズデン: みなさんこんにちは。これが私にとっては初来日になりますが、本当にみなさん、今回、日本にお招きくださいましてありがとうございます。このような、私が大変誇りに思えるような映画で来日できたこと、とても嬉しく思います。ありがとうございます。

■ファムケ・ヤンセン: みなさんこんにちは。私も、ジェームズと同じくらい日本に来られて大変嬉しいです。私は、1度日本に来たことがありまして、ちょうど5年前の『ゴールデン・アイ』のプロモーションのために来日いたしまして、また来られたことをとても嬉しく思います。私も、彼と同じように『X-メン』のメンバーになれたことを大変誇りに思っております。みなさん、今日はたくさん来ていただきましてありがとうございました。

■アンナ・パキン: みなさん、今回は、会場にお越しいただきまして本当にありがとうございます。隣りにいるジミーとファムケと同じように、私も、また日本に来ることができてとても興奮しております。ちょうど5年くらい前に、『グース』で来日しているんですけれども、また日本へ来ることが出来まして、とても嬉しく思います。みなさん、今回、会場にいらしてくださいまして、本当にありがとうございます。

【質疑応答】

◆質問: オーディションはどのようにしてお受けになったのでしょう。たとえば、何か本読みをするんでしょうか。それとも、見た目、外見で選ばれるんでしょうか。


■(アンナ・パキン): ブライアン・シンガー監督とお会いして、彼と話して、この役についてとか、いろいろな話を聞きましてこのオファーを受けたわけなので、特に、本読みとかそういうことをすることはなかったんです。

■(ジェームズ・マーズデン): 僕の場合は、ブライアン・シンガー監督と3ケ月に渡って数回お会いしまして、このプロジェクトは、持ち上がって、またどこかに消えて、また持ち上がって…という、僕の場合には、本当に長い期間かかってこの役を射止めることが出来たわけなんですけれども、射止められたことを、僕は大変感謝しておりますし、良かったと思っております。

■(ファムケ・ヤンセン): 私の場合も同じように、この作品についていろいろ、何度か話を聞いたわけなんですけれども、ただ、その時の私の印象では、コミック・ブックの映画化ということで、正直言いまして、その時には興味を持つことができませんでした。で、ブライアン・シンガー監督が監督なさるということを初めて聞きまして、凄く興味を持つことが出来たわけですが、その時は、ちょっと時間が遅すぎまして、私は、他の作品のロケーションで撮影に出ていましたし、監督自身はロケハンをしてらっしゃいまして、お会いすることができませんでしたので、結果的には、電話でお話ししてこの役をやらせていただくことになりました。

◆質問: ジェームズさんのセリフで、「黄色いタイツでも履くか」っていうセリフがあったんですけれども、3人の方に聞きたいのですが、かなり印象が、アメコミの原版と映画とでは違うのですが、その印象の違いについてはどう思われますかということと、あと、ファムケさんとジェームズさんに、あのフィッティングした衣装の着心地を教えて下さいというのと、アンナさんには、正に、最後のシーンで、原作に近いヘアー・スタイルや原作っぽい衣装になったんですが、その辺のところについてお伺いしたいのですが。

■(ジェームズ・マーズデン): 着心地なんですが、かなりきついんです。かなりピタッとしていますので、ちょっときつすぎるというくらいなんです。実際に、どういう衣装にするかということについては、かなりディベートがありまして、20世紀フォックス側とブライアン・シンガー側と、かなり協議をしまして、『X-メン』のファンというのはかなり多いわけですから、そのファンたちはどういう衣装を望んでいるのか、どういうコスチュームにするべきかという話し合いがかなりもたれました。そして、現実的に街に出たとしても、それほど突飛ではない ― それほどみんなが振り向かないようにしたほうがいいと ― やはりドラマの中で相応しい衣装だと私は思いました。ただし、着心地はそれほど良くないんですね。でも、スクリーンでの見た目はとてもかっこいいと思いますので、非常にハッピーです。

■(ファムケ・ヤンセン): 本当に、映画のラストのシーンだけしか着るシーンがなくて、本当に良かったと私は思っております。映画のほとんどの部分で、やはり普通の洋服を着ていて、あれほど普通の洋服の着心地がいいなぁと実感したことはないです。つまり、ジャンプスーツの方は大変着心地が悪かったです。

■(アンナ・パキン): 原作に近い、白いメッシュ。もちろん、原作を知っている方は、白いメッシュが入っているというのはわかるんですが、映画の中では、説明的にどうして白くなったかというのがありますので、コミックのほうでは、その辺がはっきりしてないんですよね。でも、この映画を観てはっきりすると思います。凄く自分ではかっこいいと思いました。

◆質問: 役作り上、一番重視されたことと、ご自分にミュータント・パワーがもし宿っていたら、どんなものがいいですか。


■(ファムケ・ヤンセン): 私は、今回の役に惹かれた部分というのは、大変ノーマルですし、言い換えれば、彼女は人間的なノーマルな問題を抱えていると思います。つまり、自分の人生をコントロールしようと思ったり、自分の持っている能力をコントロールしたいと思ったりする。それと同時に、ジーン・グレイは、2人の男性から恋い焦がれられるわけです。これは、どんな女性でもこの立場になりたいと思いますし、こういった部分は、私の実体験から参考にしまして役作りをしました。それと、特別なパワーというのは、1日だけ与えられると楽しいけれど、一生それを持ったら楽しいことではなく、むしろ、辛いことではないかと私は思います。ですから、ジーン・グレイのように、念動の力を持っていたり、読心術を持っていても、やはり楽しくないと思いますし、かえって、相手が自分のことをどう思っているかというのがわかってしまっていたら辛いのではないでしょうか。

■(ジェームズ・マーズデン): 今回、僕たちがラッキーだったのは、過去40年間、このキャラクターがずっと生き続けていて、みなさんもコミックブックを見てよくご存じだったということだと思います。それで、本当に、入念な役作りというのは、すでにコミックブックの中で出来上がっていまして、言い換えれば、僕たちは、そのガイドラインに添って役作りをすればよかったわけです。もちろん、映画を作るにあたって、いろいろ足したこともありましたけれども、まあ、通常の役よりは、準備期間というのは必要はありませんでした。あと、スーパーヒーローのパワーですが、僕は、子供の頃から飛ぶことが夢でして、それで、みなさんはどうかわかりませんが、僕は凄く、飛びたいという気持ちが強いんですね。たとえば、家の屋根から傘をさして飛んだこともありますし、とにかく、子供の頃から飛びたいという気持ちを強く持っておりました。

■(アンナ・パキン): ローグというこの役は、誰も触れることが出来ない。触れてしまうと大変危険なことになってしまうということで、愛する人にも接触することができない。人間が人と接触するということは毎日起こることで、そしてもし、そういうことが出来ないとしたら、非常に悲しいと思います。ですから、そういうことを想像するというのは容易にできました。ですから、この人物を理解することは、あまり大変ではなかったんです。でも、この力というのは、絶対に自分では欲しくない力ですし、コントロール出来ないこういう力を持っていては、非常に悲しいと思います。

●司会者: 何だったらよろしいですか?

■(アンナ・パキン): もし選べるんでしたら、ミスティークの力が欲しいと思います。この人物は、どんな人物にでも変身できるわけです。また、いろんな人の力を奪うことができる。凄くノーマルな人間の力も手に入れることが出来て、非常にクレイジーな人間の力も手に入れることが出来るということで、結構楽しいのではないかと思います。


◆質問: フィギュアが凄く人気なんですけれど、フィギュアは、登場人物の方をモデルにして作られていると思うのですが、そういうモデルになった気分というのと、あと、ハル・ベリーさんが、トークショーで、撮影中にセットでフィギュアで遊んでいたと言っていたんですけれども、みなさん、遊んでらっしゃったんでしょうか?

■(ファムケ・ヤンセン): 実は、私のアクション・フィギュアが出たのは今回が2度目で、前回は『ゴールデン・アイ』の時だったんですけれども、その時は、私に似てもにつかなくて大変残念だったんです。今回は、私がアプルーバルの権利を持っていまして、最初に出来たものを、「ここをこうして、ここをこういう風に変えて」と言えたんですが、2度目に試作品で戻ってきたものは、全く最初の試作品と同じだったんです。これじゃあ仕方ないわということで、いろいろ直したいところがあったんですけれども、思わず飲み込んで我慢してしまいました。実際、セットで遊んだかというご質問ですけれども、実際にそうでした。最初に出来上がった人形が来た時には、みんな、結構仲良く遊んでおりました。

■(ジェームズ・マーズデン): 自分のフィギュアが出来たということは、凄く嬉しかったです。というのは、自分も子供の頃、スターウォーズのフィギュアが大好きで、全部コレクションしていたんですけれども、大体、子供がやるようなことは全てやりました。たとえば、頭を燃やすとか、窓から人形を吊すとか(会場笑い)、いろんな悪さをしておりました。で、子供の頃の夢、自分のフィギュアが出来るというのは素晴らしい夢です。凄くこれは精巧に出来ておりまして、本当に自分に良く似ているんで、恐いくらいな気がしました。とってもかっこよくて、凄く嬉しかったです。

■(アンナ・パキン): あの、これは私が一番煩かったのかもしれませんけれども、この作品が出来上がってきて、いろんな注文をして、7回か8回くらい作らせました。そして、仕上げの段階までいろいろと指示を出したんですけれども、自分に非常に良く似ているので、とっても恐い気がしました。でも、6インチのプラスチックで出来た人形というのは、とっても格好がいいですし、凄く自分に似ている。そして、これは燃やせないので、かなり将来的にずっと残り続けるものだと思います。

◆質問: みなさん、先日、浅草で過ごされたということですが、感想を聞かせてください。


■(ジェームズ・マーズデン): とても楽しかったです。僕にとっては、ホテルから初めて出た機会でしたので、東京を見る唯一の機会ということで、とても楽しかったです。だけど、とても暑かったので、団扇が沢山あったというのが嬉しかった。あと、浅草で五重塔とかも見ることが出来まして、僕にとってはとても楽しい経験でした。

■(ファムケ・ヤンセン): 私、本当に日本が好きで、日本の方々、日本の文化がとっても大好きなんですね。特に、日本のストリート・ファッションに大変興味を持っていますし、みなさん、本当に個性的なファッションを着てらっしゃって、いつも感心するんです。同じ物を着ている人を見ることはほとんどないです。特に、アメリカではGAPとか、それと似たようなお店が影響力が強くて、とても若者の間で浸透してますものですから、みんなほとんど同じような格好をしているわけで、そういったところからみなさん違う格好をしているところに来て、新鮮に感じています。

■(アンナ・パキン): 浅草、また、昨日は時間がありましたからいろいろ行ったんですけれども、自分の同世代の人たちの格好を見るというのはとても楽しいことで、非常に、日本の同世代の人たちってオシャレだと思いました。全然国も違いますし、文化も違う。で、どういう格好をしているのかって興味があったんですけれども、非常にオシャレなので、私も彼らのような洋服が欲しくて、いろんなところで買い物をしてしまいました。

◆質問: 先程、ジェームズさんは、原作があるが故に非常に演じやすかったと言っていたんですけれども、逆に、原作のキャラクターがハッキリしているが故に、演じる部分の難しい部分もあったのではないかと思います。その点をお三方に聞きたいのと、これだけ人気の高いコミックスを演じられたことで、みなさんのファンからの反応がどういうふうに変わったかをお聞かせください。

■(ファムケ・ヤンセン): これは、実在の人物を演じる場合もそうですし、こういった形で、過去、40年間続いて来たコミックのキャラクターを演じる時もそうだと思うのですが、こういった、皆さんのイメージが固定したキャラクターを演じることはとても難しいです。特に、ファンの方々は、ある程度の期待感もありますし、たとえば、ジーン・グレイは、こういった恋をするのかとか外見とか期待感もあるわけです。それを満足させることは難しいと私は思います。で、今回の監督のブライアン・シンガーも、どんな作品を作りたいかというのはとてもクリアにありまして、特に、キャラクターの描写、映像的なもの、大変クリアなビジョンをお持ちでした。そして、彼が一番こだわったものは、現代社会にも通用するリアリズムでした。ですから、こういった範囲で、今回、私たちはキャラクターを作り出していったわけですけれども、アメリカの観客の反応、これだけ成功した事実を垣間見られたということで、私は、ファンの皆さまに満足していただけたと思っております。やはり、一番満足させるのに難しい方々は誰かと言いますと、『X-メン』の原作のファンの方々だと思います。私の聞く範囲では、ファンの方々も、この映画をご覧になって大変満足されたというふうに聞きましたので、私も大変嬉しく思っております。

■(アンナ・パキン): 私が演じたローグに関しては、原作とはかなり違う部分があると思います。かなり映画の方が若い設定になっております。ティーンエイジャーで、力を発見したばかりのそういう描き方になっておりますので、最初の頃、インターネットの書き込みを調べますと、かなりファンの期待とは違うような気がしまして、もしかすると、私の役は嫌われるのではないかとか、不安にはなりましたが。ただし、映画が公開されてからの反応をみますと、とってもポジティブな、非常に肯定的な意見が多いということで、非常に今は喜んでます。

■(ジェームズ・マーズデン): 現場の雰囲気としては、原作のファンがどう反応するかというのは非常に心配だった。やはり、40年近く続いている原作ということで、忠実なファンも多いわけです。毎日現場には、webサイトの掲示板にファンたちが書き込んだものが貼り出されるんです。いろんな提案がくるんですけれども、ブライアン・シンガーは、あまりそれに影響されなかったようです。とにかく、全員を喜ばせることは無理だと。でも、なるべく多くのファンに喜んでもらおうと、我々全員が取り組んでおりました。今振り返ってみると、この映画のどのシーンも変えるべきではないと感じますし、この『X-メン』が非常に成功したということで、将来的には、もっともっと、マンガを原作とした映画が進むのではないかと思います。これは、今までにはあまり成功がなくて、強いて言えば、『バットマン』や『スーパーマン』が成功した例だと思うのですが、非常に今、『X-メン』のファンがエキサイトして、どんどんどんどん新しいコミックブックの作品というのが生まれてくると思います。すでに、『スパイダーマン』とか『ファンタスティック4』の映画化が決まっております。ですから、みんなこれが成功したことでホッとしている最中です。

◆質問: 今回、本当に、ジェームズ・マーズデンさんのハンサムなお顔が全然見られません。サングラスをずっとかけていらっしゃるので、全然顔が見られなかったということで、そのことについてどう思われましたか? この作品では、レイ・パークさんは『スター・ウォーズ』では見られなかったんですが、この作品でやっと見られました。どうお感じになりますか。

■(ジェームズ・マーズデン): とにかく、僕は、この役をもらったことが大変嬉しかったので、顔が見えようが見えまいが、僕は全然気にしませんでした。それで、ただ、撮影に入って数週間たった時に気が付いたんですが、俳優って、如何に目を通して演技をしているかということに気が付きました。やはり、目を通して、目の表情で、自分の考えていることとか感じていることを伝えています。今回の場合、それが出来ませんでしたから、初めて僕は目を隠して、目を閉じて演技をしたわけです。したがって、声、そして身体の動きで感情を表現するように努力いたしました。ただ、ひとつ良いことは、多分、僕だけだと思いますが、街を歩いていてもみんなに顔がわからない(会場笑い)。唯一、ああいったサングラスをかけていたら、みんなにわかってしまうと思いますけれども、『X-メン』の中で、僕だけはファンに囲まれずに済むと思います。大変でしたけれども、この役というのは、僕にとって素晴らしいチャレンジでしたし、本当に、この役を演じることが出来て、作品に出会うことが出来て、僕は大変嬉しく思っております。ですから、決して嫌だったとはひとつも思いませんし、こういったひとつのイコン的な役を演じることが出来て、僕は感謝しています。

◆質問: みなさんに質問ですが、あの有名なシェイクスピア役者2人と共演なさっておりますが。

■(ジェームズ・マーズデン): 僕とイアン・マッケランの事?(会場笑い)

◆質問: 非常に彼らから学ぶことが多かったと思うのですが、この2人との共演の印象を教えてください。そして、何か学んだことがありましたなら、教えてください。


■(アンナ・パキン): 今回、残念ながら、パトリック・スチュアートさんとは、まったくシーンがなかったんですけれど、イアン・マッケランさんとはだいぶシーンがありまして、とにかく、信じられないくらい自分はラッキーだと思いました。私は、現場に毎日行ってスーパーヒーローを演じることが出来るし、そして、共演者が素晴らしい才能溢れる役者さんで、私がとても尊敬している方ですので、本当に幸運でした。

■(ファムケ・ヤンセン): 私は主に、パトリック・スチュアートさんと共演のシーンが多かったんですけれども、実は、彼とは、数年前に『スター・トレック』のあるエピソードで共演したことがありまして、今回の彼との共演も、また再共演できて大変嬉しく思っております。実際に、映画中でも師弟関係といいますか、どちらかというと、お父さんのような役どころで、長年一緒にいて親しい関係の役どころなので、彼と数年前に共演した経験があって、今回大変良かった。役に立ったと思っております。

■(ジェームズ・マーズデン): 今回の仕事のことで言いますと、とにかく、ブライアン・シンガー監督と仕事が出来るということで大変嬉しく思いました。と同時に、やはり共演者に、パトリック・スチュアートさん、イアン・マッケランさんがいる。本当に優れた俳優さんたちがいるということで、私は本当に嬉しかったわけなんですけれども、特に、パトリック・スチュアートさん、イアン・マッケランさんというのは、彼がもし、電話帳をずっと読み上げていたとしても、私はずっと聞いていられると思うくらい、素晴らしい役者さんたちだと思います。彼の声、存在感、若い役者としては本当に彼らから学ぶことが多いです。同じ現場で仕事が出来たということだけでも、光栄に思うくらいです。

◆質問: ラストシーンを見ると、もう続編が用意されているという感じがするんですが、お三方とも続編はおやりになりますでしょうか?

■(ファムケ・ヤンセン): 基本的に、私たち3人とも契約の中に続編の契約も入っているんですけれども、現時点では、まだ脚本も出来ていませんし、監督として、また、ブライアン・シンガーが起用されるかどうかも決まっておりません。なにせこの映画、わずか2週間半前にアメリカでは公開したばかりですし、ご存じのように凄くヒットはしておりますけれども、まだ、続編の細かい点までは決まっておりません。ただ、今仰ったように、映画をご覧いただければ、最後のラストシーンを見ても、やはり続編を感じられるように作られておりますし、この原作は、ご存じのように40年間続いたコミックブックですから、言い換えれば、40年間続編を作り続けることもできるわけです。残念ながら、私は、40年後に、この作品に出演しているかどうかというのは疑問ですし、でも、少なくてもあと1作は出るつもりでおります。


■(ジェームズ・マーズデン): 僕の聞いた噂では、すでに脚本は執筆中で、タイトルが『X-メン2 サイクロブの逆襲』という、僕が主人公だと聞いているんですけれども(会場笑い)。僕のエゴを喜ばせてくれるためのジョークかもしれません。ただ、続編が作られるというのは、如何にこの映画がヒットしたかということですから、そういった意味では、大変、僕は嬉しく思っておりますし、この映画のメンバーの1人として、大変嬉しく思っております。僕自身、続編は楽しみにしております。

■(アンナ・パキン): 本当にこの続編が出来るとすれば、本当にみなさんが、この作品を楽しんで続編を希望したということですので、とっても嬉しいですし、また是非、出たいと思っております。

◆質問: みなさんに質問します。撮影が一番大変だったのはどこでしょうか。それで、完成品を見た時に、一番自分の中で気に入ったシーンはどこだったでしょうか。

■(ジェームズ・マーズデン): 撮影中、僕にとって難しかったのは、あの衣装、かなりきつい衣装が一番大変でした。かなり動きが制約されてしまうというのが大変だったんですけれども、自分のシーンでは、あまり、ブルー・スクリーンを使うシーンがなかったので、自分のバイザーの爆発っていうのは、耳を触るだけで、後はコンピューターでつけてもらっていました。

■(アンナ・パキン): 今回の作品の中で、私は、繋がれていたりとか、燃えさかる車の中に閉じこめられたりとか、あまり自分が動くというシーンがなかったので、もっと、次の作品ではアクションもやってみたい。そして、あの黒いレザーのスーツの着心地も確かめてみたいと思います。ブルー・スクリーンの前で演技をするということもかなりあったんですけれども、あまりアクションをやらせてもらえなかった。ですから、是非とも次回はやりたいと思っております。


■(ファムケ・ヤンセン): 日本に派遣された「X-メン」は、非常に能力の薄い3人が揃ったみたいです。アクションに関しては、ほとんど私ども何もしておりませんので、特に、私などは念動ですから、手を上げて止めたりとか、注射針を動かして自分の手の中にテーブルから移動させたりとか、それぐらいなもので、アクションということはなかったんです。

■(ジェームズ・マーズデン): あとは、僕がこの作品で気に入っているのは、アクションだけではないんです。ユーモアです。特に僕の好きなシーンは、最後の方で、ウルヴァリンが、ミスティークが化けたウルヴァリンか実際のウルヴァリンかわからない時に、僕が証明してみようと言って証明するシーンなんですが、結構お客さんにもうけまして、僕も嬉しく思っております。

■(アンナ・パキン): 私が一番気に入っているシーンは、自由の女神の中で、ウルヴァリンとミスティークの戦いが素晴らしいと思います。あの撮影の時には、まったく私は関わっていなかったんですが、完成品を見て、あのシーンは初めて確認が出来たんですけれども、素晴らしいと思いました。私が一番気に入っているシーンです。

■(ファムケ・ヤンセン): あの、私が見ていて大変気に入ったシーンというのは、駅の外で、一杯警察官がいて、目の前に銃が突きつけられていて、空中に銃が舞っているところですけれども、あれはビジュアル的にも大変うまく出来ていると思いましたし、もちろん、恐怖感もありますし、大変いいシーンだと思いました。

●司会者: ジェームズさんは、先ほど言われたジョークを一発かますシーンですか?

■(ジェームズ・マーズデン): あのシーンのちょっとしたやりとりも好きですし、また、ファムケさんが言っていた、警官と銃のシーンもとっても好きなシーンです。でも、個人的にとっても気に入っているのは、大きなアクションの中で、ちょっとした瞬間、駅の中で僕がフッと少年を見つめるという、ああいう瞬間のシーンがとっても好きです。かなり早く進んでいく映画の中で、ちょっとしたやりとり、ニュアンスがとっても好きです。
(通訳者の表現をもとに採録。細部の言い回しなどには若干の修正あり)


『X-メン』は2000年9月下旬より日本劇場ほかにて公開。